石尊山と大山詣り
投稿者:おーちゃん
9月の山行は、安中市の石尊山でした。石尊山は神奈川県の大山(おおやま)1251mの山頂にある石尊大権現を分祀した山で、農業、雨乞いの神様だそうです。大山は、横浜や東京の丘陵からは丹沢山を遮るように大きく見えます。天気が西から東へ移るとき、武蔵の国の人々は大山から雨雲が湧くように感じたと思われ、別称は雨降(あふり)山です。古典落語に「大山詣り」があるほどに、江戸庶民の大山参詣が盛んでした。不思議なことに石尊山という名の山は、南関東にはほとんどなく、北関東三県にはたくさんあります。大山を直接見ることがない北関東の村々に行き、村の近くの大岩がある山頂に石尊を勧請し、年に一度村の代表団の講(ツアー)を組織することも、大山中腹にある大山寺宿坊の経営拡大戦略だったのでしょう。
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